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声明
内閣総理大臣  様
 
    フィリピンにおける深刻な人権侵害に関する声明

 私たちは、中部地域で、フィリピンに関連する活動を行なっている団体及び個人です。現在フィリピンでは、合法左派系政党、NGO、農民運動・労働運動のリーダー、左派系ジャーナリストが殺害されるという事件が、相次いで起こっています。こうした現状に対し、私たちは憂慮の念を抱いています。
 これらの市民運動のリーダーの殺害は、2001年5月のアロヨ大統領就任以降、頻発するようになりました。フィリピンの人権団体の調査報告によると、2001年から2006年6月末までの犠牲者は700人を超えています。ことに今年に入ってからの犠牲者は急増しており、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルも、2005年中の犠牲者が66人だったのに対して、2006年は7月末現在、すでに51人の犠牲者が出ていると報告しています。
 犠牲者の顔ぶれや、マスクをつけた正体不明の複数の男性が至近距離から銃撃して実行後手際よく直ちにバイクに乗って逃走するという殺害方法、また犯人の何人かは着古した制服を着ていた、という目撃情報があることなどから、殺害には軍や警察が関与しているという指摘がなされています。アムネスティ・インターナショナルも、治安関係者が関与しているか、少なくとも許容または認知しており、しかもこれらの殺害のうち、3つの事件の容疑者しか逮捕されておらず、有罪の判決が出たケースは一件もない、と報告しています。
 このような司法手続を経ない超法規的殺害が多発する状況に対して、フィリピン政府の対応はいまだ有効な効果をあげておらず、フィリピン市民は、いつ超法規的殺害の対象となるかわからない不安な状態の中で暮らしています。社会秩序を維持する法の支配が効果を発揮しているか疑わしい状況です。
 また、治安関係者による市民への深刻な人権侵害の多発は、民主的な社会における社会開発や貧困削減のための社会的インフラストラクチャーが損なわれていることを意味します。
 日本とフィリピンは今年、友好50周年を迎え、両国のつながりは今後ますます緊密になることが予想されます。私たち日本の市民にとって、フィリピンの市民が理由もなく脅威にさらされている状況は受け入れがたいものであり、見過ごすことはできません。
 私たちは、日本政府に対して、日本・フィリピン両国の経済協力の正常な発展のためにも、その前提となるフィリピン市民の生命と安全が保障されることが不可欠であることにかんがみて、また、「世界人権宣言」第3条(注1)、「市民的及び政治的権利に関する国際規約」第6条の1(注2)の規定に基づいて、フィリピン政府が次のような措置をとるよう、働きかけることを要請します。


1.独立した機関による徹底した事実調査とその公開
 主権国家の政府はその国家を構成する市民の生命と財産を保護する責任と義務があります。アロヨ大統領は、去る5月、超法規的殺害の阻止と殺害事件の調査を命じる指令を発しました。しかし、その後も、市民に対する殺害、誘拐、脅迫、いやがらせは多発しています。フィリピン政府は、超法規的殺害に関与した軍、警察及び治安部隊関係者などによる人権侵害の実態、殺害の状況について、事件の関係者からの独立性が確保された調査機関によって、徹底した調査を実施し、事実を解明すること。また、その調査方法や調査結果を公開すること。

2.フィリピン国軍、国家警察による市民に対する人権侵害(殺害、誘拐、脅迫、いやがらせ)の即時阻止
 治安関係者による違法行為が放置されることにより、フィリピンの市民社会秩序が脅かされています。フィリピン政府は、上記の調査結果に基づき、軍、警察等関係機関への実効性を伴った、よりいっそう強力な措置をとることにより、人権侵害を即時に阻止すること。


2006年9月21日

(注1)「世界人権宣言」第3条:すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する。
(注2)「市民的及び政治的権利に関する国際規約」第6条の1:すべての人間は、生命に対する固有の権利を有する。この権利は、法律によって保護される。何人も、恣意的にその生命を奪われない。(フィリピンは1986年に批准)


【呼びかけ】(五十音順)
<団体>
アムネスティ・インターナショナルわやグループ
セブボホールネット名古屋
日本聖公会中部教区海外協働委員会
フィリピン人移住者センター(フィリピノ・マイグランツ・センター)
フィリピン情報センターナゴヤ

<個人>
相原太郎(愛知聖ルカセンター)
池住圭(名古屋学生青年センター)
池住義憲(国際民衆保健協議会日本連絡事務所代表)
川口創(弁護士) 
木村みよ(ELCCボランティア)    
後藤美樹(FMC)
多田智美(NCPC)
西井和裕(NCPC)
野田真里(名古屋NGOセンター理事)
羽後静子(中部大学国際関係学部助教授)
水谷幸司 (EARTH CONNECT)
武者小路公秀(中部大学人間安全保障研究センター顧問、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター所長)
門田一美(名古屋NGOセンター)
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声明文(英語版)
Dear Prime Minister,

Statement for the serious human rights violations in the Philippines;
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