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ジェムース・バラオさんの強制失踪(まとめ記事)
(以下全て仮訳)
<経緯>
 2008年4月の初め、ジェムース・バラオ氏(47)は、家族に、自分が定期的に監視されているようだと告げた。(そしてそれは、彼が消息を絶つまで続いた。)彼は、毎日家を出て仕事に行く際に、白と青色のバンに尾行されていた。

 9月17日の朝、バラオ氏は、家族が住んでいるベンゲットのラ・トリニダッドに向かうため、バギオ市のフェアビューを出発した。6時45分、携帯メールで、家族に、今向かっていることを知らせた。しかし彼は家に到着することなく、それ以降連絡が途絶えた。

 10月3日、彼の知人やこの問題に取り組んでいる人たちにより、以下のことが報告された。
9月17日の朝8時頃、ラ・トリニダッドの、フィリピン国家警察コルディリエラ行政区本部・キャンプダングワのゲートから数メートルのところにあるロウワー・トマイの聖テレサ教会の前で、その事件は起きた。
 平服の5人の兵士または警察と思われる何者かが、三菱の白いビークルから降りてきた。その内の2人が、突然バラオ氏にピストルを突きつけ、もう1人が彼を叩き始めた。彼は「教えてくれ。私が何か間違ったことをしたのか?」と叫んだが、犯人達は口を押さえて話すのを遮り、頭を激しく横によじった。回りで見ていた通行人から邪魔が入らないように、犯人の1人が「我々は警察だ。じゃまをするな。彼は麻薬密売人だ」と叫んだ。その後「キャンプダングワに向かうぞ」と言って、ビークルに乗り込んだ。
 5人の傍らには、少なくとも3人が監視役として配置されていた。
 バラオ氏は、身長約176-182cmの中背で、最後に目撃された時には、黒いジャケットに茶色いズボン、サンバイザー、黒いハイキングブーツ、サングラスをかけ、黄色と青のリュックと、赤い旅行カバンを持っていた。

 確実な情報によれは、バラオ氏は、国軍のリストに、フィリピン共産党のイロコス地方とコルディリエラ地方の教育部門のリーダーであると見られていた。
 コルディリエラ人権同盟は、バラオ氏への監視と強制失踪が、 オプラン・バンタイ・ラヤの作戦の一環として、国家の治安当局によって行われたものと見ている。オプラン・バンタイ・ラヤとは、市民の組織とそのスタッフやボランティアを、新人民軍の「前線組織」「支援者」としてカテゴライズする政策である。この政策が、全国の進歩的な市民団体の監視、嫌がらせや脅し、誘拐、そして殺害を引き起こしていると思われる。

プロフィール

 ジェームス・モイ・バラオ氏は、コルディリエラ人民同盟(CPA)の設立メンバーである。彼はまた、同団体の設立を準備したコルディリエラ協議委員会の一員でもあり、CPAの形成時期には、調査、文書作成、教育と広報、組織作りとその支援などで貢献した。国家による抑圧の構造と、先住民の土地や自己決定の権利を明確にした彼の貢献は計り知れない。
 バラオ氏は、フィリピン大学バギオ校で、心理学と経済学を専攻して学士を取得し、学生時代には学生新聞「Outcrop」で編集長もしていた。
 1983年の卒業の前から、すでに彼は、コルディリエラ学校グループの研究プログラムスタッフとして、コルディリエラ問題の調査研究にフルタイムで関わっていた。1986年、設立委員であり人類学者のPonciano Bennagenのスタッフとなり、1987年の設立において、先住民の権利が確実に守られるための働きをした。
 バラオ氏は、聖公会の信徒で、バギオのイースタースクールの小学校を卒業している。
 バラオ氏は、マニラ在住の時期、コルディリエラ人民同盟の教育部門の代表となった。1988年にバナウェ(イフガオ)で政治的な監禁を受けた期間以外は、彼は、多くの農村でコルディリエラ人民同盟の調査・教育活動にかかわり続けた。1994年から1997年、彼はイフガオ調査開発センターで働き、ことにイフガオの農民の状況について詳しく研究した。そしてイフガオ農民リーダーフォーラムの設立に貢献した。
 元々ベンゲットの住民で、カンカナイ・イバロイ族に属する先住民であるバラオ氏は、現在、Oclupan Clan Associationの代表である。彼は主に文書作成と所有権登録に責任的に関わっている。
 ジェームス・バラオ氏は、父アルサー・バラオ氏、母ジェーン・バラオ氏の長男で、1961年4月19日生まれ。



父親の手紙
10月9日
 私は、アルサー・バラオ、ジェームスの父親です。息子を様々な形で捜していただいている全ての方々に、家族を代表して深く感謝を申し上げます。
 私の家族は寂しい思いをしており、親戚、多くの友人、そして彼と接したことのある多くの人々もまたそうであろうと思います。
 特に、行方不明のジェームスに関する冊子を出版してくださった匿名の方には感謝を申し上げます。また、ジェームスの捜索のために時間と労力を提供していただいた州知事、市長、テレビやラジオ局にも感謝いたします。
 小学生の頃、彼は常に高い評価を受け、高校卒業時には、全国大学入学試験でトップの成績を収めることができ、政府から奨学金をいただくこともできました。
 私たちは彼が危険な目に遭うことなくすぐに解放されることを希望し祈り求めます。彼はきっとまた、コルディリエラの人々の生活の向上ために働いてくれることでしょう。
 ジェームスは、私の4人の息子の長男です。彼はイゴロットの文化と伝統を救うため、その人生を捧げてきました。私の妻、ジェームスの母親は寝たきりで、骨粗鬆症とアルツハイマーに苦しんでいます。彼女は、息子の愛情と看病を切に求めています。
 私は、主イエス・キリストの御名によって、彼を拘束している人たちが、彼に深く同情し、解放するよう、お祈りいたします。神の栄光がありますように。

追伸:フィリピン大学バギオ校の皆様。ジェームスの捜索に大きなご協力をいただき感謝いたします。ありがとうございます。本当にありがとうございます。


共同声明
(2008年12月9日)


MABTAD!
(ジェームス・モイ・バラオを探し、明るいところに出すとともに、フィリピンの強制失踪を止める全国ネットワーク)

MABTADは、コルディリエラ地方のイゴロットたちの間で、緊急時におけるコミュニティの動員と協力についての特有の慣習を意味する、カンカナイとボントックの言葉です。

バラオ・ファミリーとコルディリエラ人民同盟は、すでに、ベンゲット出身のイバロイとカンカナイの活動家であるジェームス・モイ・バラオを探し、早急に明るいところに出すためのMABTADの呼びかけをしています。2008年9月17日、ジェームスは、ベンゲットのラ・トリニダットのロウワー・トマイで、国軍兵士と見られる武装した何者かに、誘拐されました。

この緊急の呼びかけを受け、私たち、被害者の親族や仲間、議員、人権団体、学校関係、教会、メディア、その他関心のある個人は、今ここに、MABTADを結成します。

MABTADは、ジェームス・モイ・バラオを探し、明るいところに出すとともに、フィリピンの強制失踪を止める全国ネットワークです。
このネットワークは、(1)軍や警察のキャンプやその他の施設においてジェームスの捜索活動に積極的に関与します、(2)様々なフォーラムや情報提供のための活動を組織します、(3)情報を収集し、チェックします、(4)教会、市民社会、メディア、その他優れた団体や個人をつなぎます。

先住民の権利と市民的自由を主張する者として、私たちは、ジェームスの強制失踪を強く非難します。この事件は、活動家や苦闘する人々に反して行われる人権侵害や、開発による侵害の波のまっただ中で起きたものです。

彼の仲間の先住民たちの、理想と切望、土地・生活・自己決定のための闘いに忠誠を尽くす、その活動家としてのジェームスの人生は、光り輝く手本です。

彼は、コルディリエラにおける先住民として、初めての強制失踪の被害者となってしまいました。しかし、彼の事件は、2001年から現在も続き、その数およそ200人(KARAPATANとDESAPARECIDOSの人権団体の調べによる)を超える強制失踪の被害と切り離して考えることはできません。

これらの強制失踪は、終わらない超法規的殺害のただ中で起きているものです。この続出は、刑罰を受けないことが常態化し、現在の行政がさらに助長しているこの国の文化の表出とも言えます。

私たちは、これらの良心のない人権侵害が、活動家や政府を批判する者を標的にしてテロリストに仕立て、その人たちを抑圧しても罰を受けないという、政府の政策の結果であると考えます。

しかしながら、言うまでもなく、土地と生活のための歴史的な闘いを一丸となって力強く闘い抜いてきた人々が、このような抑圧で、決して黙ってしまうようなことはありません。

先住民の歴史的な闘いの中で編み出されてきた連帯の伝統の中で、私たちは、ジェームス・モイ・バラオの捜索、全国的に起きている強制失踪を終わらせること、人権と根源的な自由の促進の活動に加わり支援することを宣言します。

Mabtad,ジェームス・バラオを明るみに!
フィリピンの強制失踪を止めよ!

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